一、礼式
居合道でも、剣道と同じく礼法を厳しく重んずるものである。 この礼法を重んずることにより、自らを正し、秩序を正し、 そうして相互の人格を尊重しながら一心不乱に精進するものである。 古語に、「武道は礼に始まり礼に終わる。」と言われる所以である。 そうしてまたこの礼式は、何れの場合でも真に心の底から礼法を 実践しなければならない。礼にほ立礼と座礼がある。
- (イ)刀に対する礼法
- 演武の始めと終りに行う礼であって、始礼・終礼とする。
始礼は刀と一体となって、円満に誠心誠意演武することを誓うものであり、 終礼は刀に対し、無事に演武出来たことを感謝すると共に、将来一層修練を誓う礼である。 (演武に対する作法参照) - (ロ)教えを受ける礼
- 師や先輩等、苟も教えを受ける者に対する時は、下座に座って、 体に近く右側に刃を内にし、概ね鍔を膝の線に揃えて床上に置き、 両手を揃えて座礼をする。